先進医療

症例1:ネコの乳腺がんと免疫細胞療法

病気について

ネコのがん細胞のリンパ節転移と予後の関係

ネコの乳腺腫瘍のうち約9割を占めるがんは、肺などの臓器に転移して短い期間に死をもたらす恐ろしい病気です。治療も難しく、外科手術を行った時点でリンパ節転移が認められたネコは1年以内にすべて死亡したという研究報告もあります。
(左図参照)

症例と治療法について

本症例では、左右の乳腺に小豆大の腫瘍がありました。手術で片側の乳腺を切除し、病理検査を行った結果、リンパ節に転移のある乳腺がんと分かりました。そこで、飼い主様との相談で残りの乳腺は切除せずに、免疫細胞療法を始めることにしました。
具体的には、体内にがんの免疫をつくる「樹状細胞がんワクチン」の投与と、がんと闘う細胞を体の外で活性化して大量に増やしたのちに体に戻す「活性化リンパ球療法」という2つの治療法を併用しました。(下図、投与スケジュール)
いずれも1回の治療に要した時間は15分程度とネコちゃんの負担は少なく、また副作用も見られませんでした。

投与スケジュール

結果とまとめ

治療の結果、手術から500日以上経過した時点でも、残された片側の乳腺腫瘍は大きくならず、また転移の兆候は見られませんでした。
残念ながらこの子は来院から約1000日後、手術からは約570日目に肺転移によって亡くなってしまいましたが、飼い主様の話では、最後の10日間以外は毎日元気で食欲も良好。まるで何事もなかったかのように楽しく過ごせたとのことで、大変満足しておられました。

写真:活性化リンパ球投与風景
(写真はイメージです。実際の患者様ではありません)

用いた療法と結果について

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